そこで,1点目の
質問です。
エイズとの共存や差別の禁止のキャンペーンの一方で,むしろそれに逆行する現状もあります。今後の
エイズへの取組みは,さらに人権擁護に十二分に配慮する必要を痛感いたしますが,
市長のお考えを伺います。
2点目として,
本市が率先して差別の解消に取り組むべきと考えます。
職員採用試験において,
エイズ感染が判明した場合,
エイズを理由に採用取消しはすべきではないと考えますが,いかがでしょうか。
さらに,
職員の中に患者・
感染者がいる場合も,援助していくことを明確にすることが重要と思いますが,あわせて伺います。
3点目として,
エイズ患者の支援について伺います。
来年,
エイズ国際
会議が横浜で開催され,世界120ヵ国1万人の参加が予想されております。一方,
本市においては
エイズ学会が行われ,研究者,医療関係者を初め,患者の方の参加もあり得ると聞いております。その
方たちが不安なく
会議に出席できるよう,交通,宿泊,医療などの面でサポートする
体制づくりが重要と考えますが,これまでどのような取組みをされているのでしょうか。
また,現在,
保健所で行われている
エイズ電話相談のほか,
検査を受ける決心もつかず悩んでいる
方たちや患者・
感染者の
方たちの不安を取り除くカウンセリングが必要と考えますが,心理的・社会的支援の現状と今後の施策についてお考えを伺います。
質問の4番目に,留学生に対する施策についてお伺いいたします。
1983年に政府は,国際貢献の一環として,21世紀までに留学生10万人を受け入れる構想を打ち出しています。文部省の留学生課の
調査によりますと,1991年には,留学生数は4万5,066人に達しています。また,このうち,中国,韓国,台湾からの留学生は全体の80%近くを占め,留学生の国籍は,圧倒的にアジア諸国が多いと言えます。
北海道では,1991年7月現在,約680名の留学生が国公私立大学のほか各種学校で勉強,研修生活を送っています。このうち
札幌市に住んでいる方は,約7割近くになっています。
市民ネッワークでは,これまでも国際交流の
あり方について取り上げてまいりました。国際都市を目指している
札幌市として,都市間交流やイベント交流だけではなく留学生との交流にも積極的に支援を行なっていく必要があると思います。
質問の1点目として,わが国の留学生に対する施策は非常に立ちおくれておりますが,国を先取りして,国際交流の一環として,留学生との交流や支援事業を大切な課題として受けとめるべきと考えますが,
市長のご見解をお伺いいたします。
2点目として,保育所
職員に対しての研修等についてお伺いいたします。
北海道留学生交流推進協議会の
調査によりますと,留学する前は社会人であった方が多く,子供を含めた家族と同居している方は約3割となっており,家族のための支援や交流事業も大切なことがわかります。国では,ようやく保育所に外国人の子供たちの入所が増加したことによって,言葉や文化,生活習慣の違いによって,さまざまな困難が生じていることを考え,外国人保育に関する
調査,研究事業に着手しようとしています。
本市では,1992年4月現在,15カ国88人の子供たちが保育所に通っています。子供たちを受け入れている保育園では,習慣の違いや日常会話などでいろいろな苦労が多いとお聞きしております。
3月の予算
委員会では,私どもは,このことに関連して
質問し,現在,外国人向けの3ヵ国語の入園のしおりの作成に取り組んでいるとお聞きしています。このことは評価したいと思いますが,さらに保育所
職員を対象とした外国での生活習慣や語学等の研修を行うことや,必要に応じて通訳の派遣なども行なってはいかがでしょうか,伺います。
3点目に,保育所に対する
補助金について伺います。
神奈川県では,外国人児童保育事業として,保育所に対して
補助金交付を行なっております。
本市でも検討すべきと思われますが,あわせてお考えをお聞かせください。
4点目に,保育所の入所条件についてお伺いいたします。
夫婦とも留学生の場合には,保育所に子供を入所させることができますが,そうでない場合には,育児について相談する友人も少なく悩みが多いようです。現在,保育所への入所条件は,保育に欠けることを要件としておりますが,家庭内保育であっても,保育所への入所措置をし,留学生の子育て支援を行なってはどうでしょうか,お伺いいたします。
5点目に,リサイクルの情報提供について伺います。
留学生の国籍は多岐に上り,東南アジア等温暖な国からの方も多い状況です。数年の滞在のために,生活用品,特に寒冷地用品を取りそろえるのは,苦労が多いと聞いています。現在,自転車を提供して喜ばれているとのことですが,今後,各清掃事務所に集まってくる暖房器具や家具類等の生活用品について,留学生に対し,優先的に情報を提供できないものか伺います。
これで,私の
質問を終わります。最後までお聞きくださいまして,ありがとうございました。(拍手)
○議長(
見延順章君) 答弁を求めます。
桂市長。
◎
市長(桂信雄君) それでは,私から3点についてお答えをいたします。
まず,
不祥事にかかわる私の姿勢についてでございます。
第1点目の職場の
活性化についてでございますが,私は,これまでも日ごろ接することの少ない
若手職員と忌憚のない話合いをする場をつくってまいっております。この中で,日ごろから
職員とのコミュニケーションを図ることが非常に大切であるとの思いを強くいたしております。
したがいまして,今後も
区役所等に出向き,直接
職員と対話をするなど,さまざまな機会を通じて,できる限り多くの
職員と接するよう努力をしたいと考えております。
第2点目の
市民との
対話集会についてでございますが,
行政が
市民の皆様と協力して
まちづくりを進めていくことは重要なことであると考えております。
したがいまして,従来から
市長と語る会,あるいはふれあいトークなど,さまざまな機会を設けて,多くの
市民の方々と直接お話をするよう努めているところであります。今後も
青空集会にこだわることなく,いろいろな機会をとらえて,
市民の声を
市政に反映させる
まちづくりを進めてまいりたいと考えております。
次に,第3点目の
福祉オンブズマンについてでございます。
このことにつきましては,これまでにも答弁を申し上げたところでありますが,現行法下での既存制度との競合,あるいはこの制度をすでに実施しております他都市等の実情等にかんがみ,今後とも慎重に検討してまいりたいと考えております。
次に,
福祉政策についてでございます。
第1点目と第3点目は関連がありますので,一括してお答えをいたします。
初めに,
高齢者生活実態調査の結果をどのように受けとめているかということでありますが,私は,
調査の結果から,特に寝たきりや痴呆性の
高齢者とその家族に対する施策が重要であると受けとめているところであります。
また,
高齢者保健福祉計画策定に当たっての
職員の参加についてでありますが,昨年実施いたしました
実態調査の
調査項目づくりを初め,
計画策定に当たって最も重要な原案づくりにつきましても,区役所の
職員や
保健所の
保健婦が参加して進めているものであります。
次に,第2点目の
福祉区の設定についてでございますが,お話にありましたように,
地域に密着したケアを実施することは,今後の大きな課題であると認識いたしております。
したがいまして,
本市では,一昨日,道見議員にもお答えをいたしましたように,
地域福祉をなお一層推進することとしており,具体的には,
社会福祉協議会が今年度からモデル的に実践いたします小
地域ネットワーク活動推進事業等を積極的に支援するなど,その実現を図ってまいりたいと考えております。
次に,4点目の
ワーカーズ・コレクティブについてであります。
お話にありましたように,特にこれからの
福祉は,民間の活発な
活動なくしては達成がきわめて困難であります。したがいまして,民間の
福祉活動の拠点であります
社会福祉協議会を初め,
市民の自主的な団体の
活動には大いに期待をしております。このたびの
高齢者保健福祉計画には,これら民間の
福祉活動の振興についても盛り込んでまいりたいと考えております。
次に,第5点目の
障害者福祉計画についてでございますが,
国連障害者の10年の総括についてであります。
この10年は,
障害者福祉の推進に大きな成果があったと認識をしております。そこで,今後もさらに
障害者福祉施策の進展を図るため,本年度,
障害者の
実態調査を実施し,その結果を踏まえて,
平成6年度に
障害者福祉計画を
策定したいと考えております。
次に,留学生に対する施策についてでございます。
第1点目の留学生との交流や支援事業でございますが,留学生と
市民との交流は,
市民の国際感覚を育てることや相互理解を深める上で大切なことであると考えております。
本市といたしましては,これまでも国際交流運動会を初め,留学生との各種交流や支援事業を行なっているところであり,今後とも,さらにこれらの事業の充実を図ってまいりたいと思います。
第2点目及び第3点目の留学生の子供が入所している保育所の
職員に対する研修及び保育所への
補助金についてでありますが,実態を十分
調査した上で検討してまいりたいと思います。
また,通訳の派遣につきましては,外国語ボランティア登録制度の活用を図ることも可能であろうと思います。
次に,第4点目の保育所の入所条件の緩和についてであります。
保育所への児童の入所は,基準に基づいて保育に欠ける児童を対象とするものでありますことから,現状では困難であります。しかし,外国籍の保護者については,
日本語を習得するための通学や,これに類する状態であっても入所措置の対象とするなど,実態として入所条件の緩和がなされているところであります。
第5点目のリサイクル情報の提供についてであります。
留学生の方々が必要とされるリサイクル情報につきましては,関係団体と相談し,要望にこたえるよう努めてまいりたいと思います。以上です。
○議長(
見延順章君) 田中助役。
◎助役(田中良明君)
エイズ対策について,私からお答えを申し上げます。
第1点目の人権擁護への配慮についてでございますが,職場や学校,
地域社会などにおいて,誤解や偏見から
感染者や患者の人権が侵害されることのないように,
エイズに対する正しい知識の普及啓発に努めるとともに,プライバシー保護の観点から,任意匿名の方法による
検査を実施するなど,
エイズに対して差別,偏見を持たない社会環境づくりが重要であると認識をしておりまして,
本市といたしましては,今後ともそのように努力をしてまいりたいと考えております。
第2点目の
感染者の市
職員採用についてでございますが,通常の勤務にたえられる限り,
エイズであることを理由に採用を取り消すことはございません。また,
職員が
エイズに
感染した場合には,できるだけ発病を防ぐという観点から,
職員の健康
管理の一環としまして,生活指導やカウンセリングなどを行なってまいりたいと考えております。
第3点目の
エイズ患者への支援についてでございますが,まず,
会議に参加する目的などで来札する
感染者・患者の交通,宿泊,医療などの支援
体制づくりにつきましては,
市民や企業等が
エイズに関する正しい知識を持って対応するよう指導するとともに,その普及と啓発に努めているところでございます。
また,
エイズに関するカウンセリングにつきましては,
保健所や専門医療機関において,電話相談,面談等を行なっているところでございますが,本年度は新たに
エイズ相談専用電話を設置し,気軽に相談できる体制の充実に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(
見延順章君) 以上で,
代表質問は全部終了いたしました。
(澤木繁成君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
○議長(
見延順章君) 澤木繁成君。
◆澤木繁成君
委員会付託の動議を提出いたします。
すなわち,ただいま議題とされております
議案9件を各位のお手元に配付の
議案付託表のとおり,関係の常任
委員会にそれぞれ付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ただいまの澤木議会運営副委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。
動議のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,ただいま議題とされております
議案第3号から第7号まで及び
議案第12号から第15号までの9件は,各位のお手元に配付の
議案付託表のとおり,関係の常任
委員会にそれぞれ付託されました。
〔付託表は巻末資料に掲載〕
――――――─――――――――─
○議長(
見延順章君) お諮りをいたします。
本日の
会議はこれをもって終了し,明6月4日から6日までは
委員会審査等のため休会とし,6月7日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
――――――─――――――――─
○議長(
見延順章君) 本日は,これで散会いたします。
――――――─――――――――─
散 会 午後1時37分
上記
会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。
議 長 見 延 順 章
署名議員 加 藤 隆 司
署名議員 藤 田 雅 弘...